足の裏にタコがある人は要チェック!母指球で体重を支える膝痛セルフケア#180

2026年10月19日

足の裏にタコがある人は要チェック!母指球で体重を支える膝痛セルフケア#180

video thumbnail for '【足の裏にタコがある人は危険!】母指球でしっかり体重を支えて膝痛改善  |  大阪市都島区 さかとう整骨院#180'

膝の痛みを改善したい方に、私がよくお伝えしているのが「足の親指の付け根に、しっかり体重を乗せる練習をしましょう」ということです。

「先生、痛いのは膝ですよ。なんで足の親指なんですか?」と思いますよね。でも、体を支える土台がぐらついていると、その不安定さを膝が補うことになります。膝だけでなく、足元の使い方にも目を向けてほしいんです。

今回は、100円ショップで見つけたドーナツ型の犬用おもちゃを使って、親指の付け根で踏む感覚をつかむ方法をご紹介します。力いっぱい踏むことよりも、「あ、この場所で支えるんやな」と感じられることを大切にしてください。

目次

膝が痛いのに、どうして足の裏を確認するの?

当院では、ピドスコープという足の測定機器を使い、足裏の接地や体重のかかり方を確認しています。膝痛のある方をみていると、最近特に多いと感じるのが、親指の付け根に十分に体重を乗せられていないケースです。

親指の付け根にある、足裏のふくらんだ部分を母指球、足の解剖学的な表記では母趾球といいます。ここが浮き気味になり、人差し指や中指の付け根付近に負担が偏っている方もいらっしゃいます。

実際、その辺りにタコができている足もよく見かけます。タコだけで原因を決めつけることはできませんが、足の横アーチの低下や、荷重の偏りを見直すきっかけになります。

足元が安定しないと、歩くたびに生じるぐらつきを膝が支え、膝の内側などに余計な負担がかかることがあります。だから私は、膝痛の方にも、まず親指の付け根で支える練習をしていただいています。

練習した方からは「歩きやすくなった」「歩くときの安定感が違う」「膝の痛みが軽くなってきた」といった声をいただくことがあります。もちろん変化には個人差がありますが、私が足元を大切にしている理由の一つです。

ドーナツ型のおもちゃが、感覚の目印になります

「母指球に乗ってください」と言葉で伝えるだけでは、なかなか分かりにくいんですよね。人差し指や中指側で支えることに慣れていると、親指の付け根に乗る感覚そのものがつかみにくくなっています。

そこで使っているのが、ダイソーで見つけたドーナツ型の犬用おもちゃです。私が使っているものは、表面に突起があり、押すと音が鳴ります。柔らかさがちょうどよく、足指でつかんだり、踏み込んだりした感覚を確かめやすいんです。

音が鳴るので分かりやすい反面、なかなかにぎやかです。ご家族から「ちょっとうるさいな」と言われない時間に、うまいこと練習してくださいね。

ただし、これは運動専用の道具ではありません。立って使うときは滑りや転倒に十分注意し、安定した支えを確保してください。無理に立って行わず、まずは座った状態から始めましょう。

ステップ1:座って、足指でつかむ練習

最初は、体重をかける前の準備です。足指を反らすことはできても、下に曲げるのが苦手な方は少なくありません。まずは親指を使って、物をつかむ感覚を思い出していきます。

  1. 椅子に座り、床にドーナツを置きます。
  2. 足を乗せ、指先がドーナツの縁から少し出る位置に合わせます。
  3. 縁に沿って足指を下へ曲げ、ぐっとつかむように動かします。
  4. 力を抜いて戻し、無理のない範囲で繰り返します。

中指ばかりでつかもうとせず、親指もきちんと参加させるのがポイントです。うまくつかめれば、おもちゃを少し持ち上げられることもあります。でも、持ち上がらなくても大丈夫。最初は床に置いたまま、指を曲げるだけで十分です。

目安は1分ほど。右足が疲れたら左足に替えて構いません。足裏がつりそうになったらいったん休み、手やドーナツで軽くほぐしてください。つりそうな状態を我慢して続ける必要はありません。

ステップ2:親指の付け根で踏み、体重を乗せる

指を曲げる感覚が分かってきたら、次は母指球で踏む練習です。親指の付け根を手で触り、「ここに体重を届けるんやな」と場所を確認してから始めてください。

  1. 母指球がドーナツの縁に当たるよう、足の位置を調整します。
  2. 親指の付け根で、おもちゃをゆっくり押します。
  3. 押したところから力を抜き、同じ場所で踏み直します。
  4. 慣れたら、押してつぶした状態で親指を曲げ、縁をつかみます。

大事なのは、指先を曲げるだけで終わらず、親指の付け根に圧がかかっていることを感じることです。体から股関節、膝を通って、足の親指の付け根まで重さが伝わるようなイメージですね。

このとき、膝を内側にねじ込んで踏まないでください。膝の向きは保ったまま行います。道具の厚みで小指側が少し浮くことはありますが、無理に浮かせることが目的ではありません。

何回か行ったらドーナツを外し、同じ場所で床を踏めるか確かめましょう。「さっき押していたのは、ここやな」と分かれば、その感覚を覚えておいてください。

ステップ3:親指を輪に通して、踏む場所を確かめる

上に足を乗せるだけでは分かりにくい方には、ドーナツの穴に親指を通す方法も使っています。これなら親指を意識しやすく、踏む場所の違いも感じ取りやすくなります。

後ろ側の縁を踏む:母指球の練習

座ったまま親指を輪に通し、かかと側にある縁を、親指の付け根で押します。30秒ほどを目安に、ゆっくり押して戻しましょう。付け根で支える感覚を確かめる練習です。

前側の縁を押す:親指を曲げる練習

次に向きを調整し、つま先側の縁を、親指の爪の裏あたりで押します。こちらも30秒ほど。親指を下へ曲げ、前の縁をつかむような感覚です。

最初のつかむ練習が難しかった方も、この方法なら動かしやすい場合があります。ただし、外反母趾のある方などはやりにくいこともあります。親指を無理に広げたり、痛いまま輪に押し込んだりしないでください。付け根で踏む練習だけでも構いません。

ステップ4:立って、前後と左右に体重を移す

座って感覚がつかめたら、安全を確保したうえで立位へ進みます。親指を輪に通す練習も立って行えますが、座ったときより負荷が増えるので、難しければ無理に進めなくて大丈夫です。

前後の移動で、歩き出しにつなげる

練習する足を少し前に出し、母指球がドーナツの縁に当たる位置に置きます。体はやや後ろから始め、かかとを床につけたまま、ゆっくり前へ体重を移します。

真上から全体重をかける必要はありません。親指の付け根で踏める範囲まで進み、戻す動きを繰り返します。目安は1分ほどです。足が外側へ流れたり、膝が内側へ入ったりしないようにしましょう。

私も実際に左右をやってみると、左は少し不器用やな、と感じます。左右で感覚が違っても、焦らず丁寧に確かめてください。

左右の移動で、片足ずつ支える感覚をつかむ

次は両足で立ち、右、左とゆっくり体重を移します。ドーナツを置いた側では、かかとと親指の付け根を意識して支えます。こちらも1分ほどを目安にし、反対側も行ってください。

スキーをされた方には、板の内側のエッジを感じるようなイメージが近いかもしれません。ただし、これは足裏の感覚を伝えるための例えです。膝を内側へ倒す動きではありません。

最後は道具を外して、立つ、体重を移す、一歩踏み出す動きを確かめます。道具がなくても親指の付け根を感じられることが、今回の練習の目標です。

膝だけでなく、支えている足元にも目を向けましょう

私はこのドーナツを、足裏を軽くほぐすときにも、体重を乗せる練習にも使っています。実際に試していただいて「分かりやすかった」という声を聞くと、感覚を伝える目印の大切さを改めて感じます。

まずは座って指を曲げるところからで十分です。できるようになってきたら、台所や歯磨きの時間など、生活の中でも親指の付け根を意識してみてください。道具を使うときは、安全に集中できる状態で行いましょう。

膝や足元のケアを続けたい方は、症状別セルフケアの記事も参考にしてください。動きの確認には、膝・腰・股関節のセルフケア動画一覧もご活用いただけます。

足裏のタコがあるからといって、必ず膝の痛みにつながるわけではありません。ただ、いつも同じ場所に負担が集中していないか、見直すきっかけにはなります。膝を支える土台として、自分の足がどう床についているか、ぜひ一度感じてみてください。

なお、このセルフケアは診断や治療の代わりではありません。効果には個人差があります。痛みや体調不良が出た場合はすぐに中止し、症状に応じて医療機関へご相談ください。