【変形性膝関節症】膝の痛みを和らげる:膝のお皿の下にある脂肪「膝蓋下脂肪体」のセルフケア方法#060
2025年11月19日

【変形性膝関節症】膝の痛みを和らげる:膝のお皿の下にある脂肪「膝蓋下脂肪体」のセルフケア方法#060
こんにちは。大阪市都島区 さかとう整骨院の阪藤です。今日は「変形性膝関節症と診断されているけれど、なかなか痛みが取れない」「膝の内側がズキッと痛む」という方に向けて、膝のお皿(膝蓋骨)の下にある膝蓋下脂肪体が痛みの原因になっているケースについて、その仕組みと自宅でできるマッサージ・体操(セルフケア)を丁寧に解説します。
目次
はじめに:なぜレントゲンで軟骨が減っていても痛みが治らないのか
病院でレントゲンを撮ると「軟骨がすり減っている」「関節の隙間が狭くなっている」と言われ、変形性膝関節症と診断されることがよくあります。注射や湿布、痛み止め、リハビリを数ヶ月続けても痛みが改善しない方が多いのは事実です。その理由の一つは「軟骨自体に神経が通っていない」ため、軟骨の摩耗そのものが直接痛みを感じる組織ではないからです。
実際に痛みを感知している膝関節内の組織はいくつかありますが、とくに感度が高く痛みを引き起こしやすいのが膝蓋下脂肪体です。
膝蓋下脂肪体とは?その役割と痛みの原因
膝蓋下脂肪体は膝蓋骨の下、膝関節の前面に存在するゼリー状の脂肪の塊です。膝を曲げると膝の内側へ入り込み、伸ばすとふっと前に飛び出すように動きます。この動きによって膝蓋骨の滑走を滑らかにしたり、骨と骨のこすれを緩和するクッションの働きをしています。
この脂肪体には血管・神経が豊富に通っており、炎症や繊維化(粘土状に硬くなること)を起こすと強い痛みを引き起こします。スタンフォード大学のドラグ博士らの研究でも、膝蓋下脂肪体の繊維化と膝痛の関連が示されています。
自分でできる簡単な触診チェック(痛みの見極め方)
自宅で以下のようにチェックしてみてください。膝蓋骨(お皿)の下、特に内側のすぐ下に小さなコブ(膨らみ)を触れることがあります。そこを押して痛ければ、膝蓋下脂肪体が原因である可能性が高いです。
-
膝蓋骨の下の内側を軽く押す → 痛みがあるか確認
-
押したまま膝をゆっくり曲げる → 曲げると痛みが和らぐ場合、脂肪体の動きに関連した痛みの可能性
-
押してそのまま置いた状態で伸ばす → 痛みが出る場合は要注意
セルフケアの基本:準備と注意点
マッサージや体操をする前に、次の点を守ってください。
-
膝や太ももに力が入らないリラックスした姿勢で行う(壁にもたれる、タオルを膝下に敷くなど)
-
お風呂上がりや体が温まっているときに行うと効果的
-
膝が赤く腫れて熱感があり、腫脹(水が溜まってパンパン)のある急性期は無理に刺激せず、炎症が落ち着いてから開始する
-
痛みが強い場合は力を弱めるか、無理をしない
4つのセルフケア(マッサージ&体操)— 実践手順
以下に動画でも紹介した4種類のケア方法を順に紹介します。初めての方は無理せず、できる範囲で行ってください。
① お皿を揺らす(ウォーミングアップ)
目的:お皿周りの遊びを出して、脂肪体の動きをスムーズにする。
-
お皿の上縁と下縁に指を引っ掛ける。膝は軽く伸ばした状態またはリラックスした状態で。
-
上下にゆっくり揺らす(目安:30秒)→ お皿が数ミリ〜1cm程度動けばOK。
-
次に左右(内外)に揺らす(目安:30秒)。内側を押すと痛む場合は軽めに行う。
② つまむ・押し込む(脂肪体を直接動かす)
目的:硬くなった脂肪体をほぐし、流動性を回復させるイメージ。
-
膝蓋骨の下、内側の出っ張りを指でつまむ(無理に強くはつままない)。つまんで左右に揺らす(目安:30秒)。
-
次に皮膚を押し込み、皮下の「粘土」を奥に押し込むイメージでお皿の下まで押し込んでから少しずらす(目安:内側30秒、外側30秒)。
-
痛みが強い場合は弱く行う。外側は押しにくいので、内側を重点的に行うのが有効です。
③ お皿の上下動(押す・引き上げる)— 15秒ごとに繰り返す
目的:膝の曲げ伸ばし状態に合わせてお皿と脂肪体の位置を調整し、滑走性を回復する。
-
膝を伸ばした状態で、膝裏を床に押し付ける(タオルで潰すイメージ)。この状態でお皿を引っ掛けて上に引き上げる(15秒)。
-
力を抜いて膝を少し曲げ、お皿を上から押し下げる(15秒)。
-
これを合計4セット(合計2分)行う。動かし幅は小さくて構いません。
④ 膝の曲げ伸ばし(ダイナミックに動かす)
目的:実際の膝の動きに合わせて脂肪体を前後に滑らせ、クッション機能を取り戻す。
-
膝をしっかり曲げて胸と膝を近づける(15秒)。できる範囲で構わない。
-
次に膝を伸ばしながら、お皿を上から強めに押さえつける(15秒)。そのとき皮膚も一緒に動かすイメージ。
-
これを4セット(合計2分)繰り返す。曲げた時に脂肪体が内側へ入り、伸ばした時に前に出る動きを意識する。
効果と注意点(いつやるか、やらないほうがいい場合)
続けて行うことで、硬くなった脂肪体が徐々に柔らかくなり、動きが戻ることで痛みの軽減が期待できます。ただし以下の点に注意してください。
-
炎症が強く腫れている、熱感や水が溜まってパンパンに腫れている急性期は中止する。
-
刺激して痛みが増す場合は無理に続けない。強く押しすぎず、弱めからスタートする。
-
お風呂上がりや体が温まった状態で行うと、筋肉や組織が柔らかくなり効果的。
-
セルフケアで改善が見られない、あるいは症状が悪化する場合は専門家へ相談する。
よくある質問(FAQ)
Q1: 変形性膝関節症でも本当に効果がありますか?
A1: 軟骨の摩耗そのものが痛みの直接原因でない場合、膝蓋下脂肪体が痛み原因であることが多く、今回のマッサージや体操で痛みが軽減するケースは多いです。ただし重度の関節変形や関節内炎症が主因の場合は、並行して医師の治療が必要です。
Q2: 毎日やっていいですか?
A2: 基本的には毎日続けて構いません。刺激が強いと感じる日は軽めにするか休む。お風呂上がりで体が温まっているタイミングが特におすすめです。
Q3: 痛みが増えたらどうすればいいですか?
A3: 一時的に痛みが出ることはありますが、強い増悪や腫れ・熱感が出た場合は中止して医師や専門家に相談してください。無理は禁物です。
Q4: 注射(ヒアルロン酸やステロイド)を受けている場合はできますか?
A4: 注射後は一定期間(医師の指示に従って)刺激を控えるべき場合があります。担当医に確認のうえ、開始してください。
Q5: どれくらいで効果が出ますか?
A5: 個人差がありますが、数週間から数か月継続して変化を感じる方が多いです。毎日少しずつ続けることが重要です。
最後に(まとめとメッセージ)
変形性膝関節症と診断されても、痛みの原因は必ずしも軟骨だけではありません。膝蓋下脂肪体は神経が多く、炎症や繊維化で強い痛みを生むことがあります。今回ご紹介した4つのセルフケア(お皿の揺らし、つまみ・押し込み、お皿の上下動、曲げ伸ばし)を無理のない範囲で続けることで、脂肪体の柔軟性を取り戻し、膝の痛みが和らぐ可能性があります。
もし実際に施術を受けてみたい、詳しく相談したいという方がいらっしゃれば、当院(さかとう整骨院 大阪 都島)での対応も可能です。症状に合わせた施術や詳しいチェックのもとで安全にケアしていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。一緒に膝の痛み改善を目指していきましょう。









