【変形性ひざ関節症】運動してもなかなか治らないたった1つの理由と骨粗しょう症予防の重要性#096
2025年11月20日

【変形性ひざ関節症】運動してもなかなか治らないたった1つの理由と骨粗しょう症予防の重要性#096
こんにちは、大阪市都島区のさかとう整骨院の阪藤です。今回は「変形性ひざ関節症」に悩む方々へ、運動しても膝の痛みがなかなか改善しない理由と、その背景にある骨の健康、特に骨粗しょう症の予防の重要性について詳しく解説していきます。
膝の痛みを改善するためには筋肉を鍛えることが大切だとよく言われます。確かに筋トレやストレッチは欠かせませんが、実は筋肉だけに目を向けていても膝の痛みが改善しないケースが多くあります。その理由は「骨の強さ」、つまり骨密度の低下が関係しているかもしれないのです。
目次
-
膝の痛みと骨粗しょう症の関係性
-
骨の構造とリモデリング現象の理解
-
骨粗しょう症が進行すると膝関節に与える影響
-
骨粗しょう症予防に重要な栄養素
-
骨粗しょう症予防に効果的な運動
-
まとめ
膝の痛みと骨粗しょう症の関係性
骨が弱いと膝を支える力が不足し、膝にかかる負担が大きくなります。その結果、関節軟骨がすり減って膝痛が悪化することがあります。特に骨密度が低い場合、その影響は深刻です。
実際に膝の痛みで病院を受診した際、「骨粗しょう症」と診断されたり、骨粗しょう症の薬を処方される方は多くいらっしゃいます。私の治療院に来られる患者さんの多くも骨粗しょう症の薬を服用していることがわかっています。つまり、骨粗しょう症と膝痛は深く関係している可能性が高いのです。
膝痛を改善するためには筋肉を鍛えるだけでなく、骨粗しょう症を予防し骨を強くすることが非常に重要です。骨は家の柱のようなもので、柱が脆くなると家全体の耐震性が落ちてしまうのと同じように、骨が弱いと膝関節への負担が増し、変形性膝関節症のリスクも高まります。
骨の構造とリモデリング現象の理解
骨は外側の硬い「皮質骨」と、内側のスポンジ状の「海綿骨」から成り立っており、この海綿骨がクッションの役割を果たし、日常生活の衝撃を吸収しています。骨の構造は黒糖の「斑菓子」に似ているとイメージするとわかりやすいでしょう。
しかし、長年の負荷や衝撃が繰り返されると、骨に小さな亀裂が入りやすくなり、これが蓄積すると骨がもろくなってしまいます。これを防ぐために、私たちの骨は「リモデリング現象」という新陳代謝を繰り返しています。
リモデリングとは、古い骨を破壊する破骨細胞と、新しい骨を作る骨芽細胞が協力して骨の再生を行う仕組みで、1年間に約20%の骨が新しく生まれ変わると言われています。つまり、5年もあれば骨全体が入れ替わるのです。
しかし、このリモデリングがうまく機能しなくなることがあります。例えば、O脚やX脚、猫背などの姿勢の崩れが原因で骨にかかる圧力が偏ったり、加齢による新陳代謝の低下、カルシウムやビタミンDの不足が影響します。これらが骨粗しょう症の原因となり、骨が脆くなってしまうのです。
骨粗しょう症が進行すると膝関節に与える影響
骨粗しょう症が進むと骨の衝撃吸収力が低下し、膝に痛みを感じやすくなります。また骨折のリスクも高まります。特に太ももの付け根にある大腿骨頸部骨折は転倒時に起こりやすく、人工関節手術が必要になるケースもあります。
さらに猫背や腰の曲がりも膝関節にかかる負担を不均一にし、変形性ひざ関節症のリスクを高めるため、骨の健康維持は非常に大切です。
骨粗しょう症予防に重要な栄養素
骨粗しょう症の予防には「食事」と「運動」が基本です。ここでは特に骨を強くするために欠かせない栄養素について解説します。
1. カルシウム
カルシウムは骨の主要な構成成分であり、骨を強くするために欠かせません。しかし、カルシウムだけ摂っても体に吸収されにくいため、ビタミンDの補助が必要です。日本人の成人が1日に必要なカルシウムの量は約600mgですが、実際は不足している方が多いです。
カルシウムを多く含む食品としては、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)、干しエビ、小松菜などがあります。特に干しエビは100gあたり約7,100mgのカルシウムを含み、10g程度で1日の目標量を簡単にクリアできます。小松菜は牛乳よりも多くカルシウムを含み、下茹で不要でスムージーにも使いやすいのが特徴です。
注意点:カルシウムの過剰摂取は高カルシウム血漿など健康リスクを伴うため、サプリメントを利用する場合は1日の上限(約2,500mg)を守ることが重要です。
2. マグネシウム
マグネシウムはカルシウムの吸収を助け、骨密度を維持する役割を持っています。不足すると骨からマグネシウムが溶け出し、骨密度が低下してしまうため、骨折や骨粗しょう症のリスクが高まります。また、マグネシウム不足はこむら返りの原因にもなります。
マグネシウムを多く含む食品は、青さ(海藻類)、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類、ほうれん草(特に赤い根元部分)、そして木綿豆腐です。木綿豆腐は絹ごし豆腐の約2倍のマグネシウムを含むため、骨を強くしたい方におすすめです。
3. タンパク質
タンパク質は筋肉だけでなく、骨の主要な構成成分であるコラーゲンの材料でもあります。骨の強度を支えるコラーゲンが不足すると、骨密度が低下しやすくなります。体重1kgあたり1g程度のタンパク質摂取が成人の目安で、例えば体重60kgの人なら1日60gが必要です。
脂肪分が少なくタンパク質が豊富な食品を選ぶことが重要で、鶏の胸肉(皮なし)、卵、ツナ缶(水煮タイプ)が特におすすめです。卵は加熱してもタンパク質量がほとんど変わらず、調理のバリエーションも豊富です。
4. ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、血液中のカルシウムを骨に運ぶ役割を担います。これが不足するとカルシウム吸収率が低下し、骨密度が下がり骨粗しょう症のリスクが増します。ビタミンDは脂溶性ビタミンで、油と一緒に摂ると吸収が良くなります。
ビタミンDを多く含む食品はサンマ、舞茸、キクラゲなどです。舞茸には骨代謝を助けるエルゴステロールが豊富に含まれています。さらに、太陽の紫外線を浴びることで皮膚でも合成されますが、加齢とともに合成能力は低下するため、中高年は食事からの摂取が特に重要です。
5. ビタミンK
ビタミンKはカルシウムを骨に沈着させ、骨密度を高める役割を果たします。ビタミンKが不足すると骨が弱くなりやすくなります。植物由来のビタミンK1と微生物由来のビタミンK2があり、いずれも脂溶性でタンパク質や脂質と一緒に摂取すると吸収率がアップします。
ビタミンKを多く含む食品は納豆、ひじき、ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草などの緑黄色野菜です。ただし、抗凝血薬(ワーファリン)を服用している方は摂取量に注意が必要ですので、主治医に相談してください。
骨粗しょう症予防に効果的な運動
骨を強くするには栄養だけでなく適度な運動も不可欠です。骨に適度な圧力をかけることで骨密度が高まり、強くなるため、今回は簡単にできる2つの骨粗しょう症予防体操を紹介します。
1. かかと落とし運動
椅子の背もたれを持って立ち、つま先立ちでかかとをゆっくり上げ、軽く落とす動作を繰り返します。強く落としすぎると膝や腰に負担がかかるため、軽く「トン」と落とす程度で十分です。
この運動は、かかとから脛や大腿骨を通じて背骨まで圧力が伝わり、骨のリモデリングを促進します。1セット10回を3セット行うのがおすすめです。座りっぱなしや寝っぱなしの方は骨が弱くなりやすいため、日常的に取り入れてください。
2. もも上げ運動
椅子や壁に手をついて、片足ずつゆっくり前に上げたり後ろに上げたりします。ここで重要なのは、上げている足ではなく、体重を支えている軸足にしっかり体重をかけることです。これにより、骨に適度な圧力がかかり、骨密度の維持に効果的です。
左右交互に10回ずつ行い、転倒防止のため必ず安定した場所で行いましょう。ゆっくり動くことで体重がしっかり乗り、骨に効果的な刺激を与えられます。
まとめ
変形性ひざ関節症の膝痛を改善するには、筋肉を鍛えるだけでなく骨を強くすることが大切です。骨粗しょう症は膝痛の大きな原因の一つであり、骨密度を維持するためにはカルシウムだけでなくビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、そしてタンパク質などの栄養素をバランスよく摂取することが必要です。
また、適度な運動で骨に圧力をかけることも骨の強化に欠かせません。今回紹介した「かかと落とし」と「もも上げ」運動は簡単にできるので、ぜひ日常生活に取り入れて骨粗しょう症予防と膝の健康維持に役立ててください。
膝の痛みや骨の健康でお悩みの方は、ぜひこれらのポイントを意識して生活習慣を見直してみましょう。健康な骨と筋肉で、快適な毎日を取り戻しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。膝の痛みや骨粗しょう症に関する質問があれば、お気軽にコメントやお問い合わせください。









