【膝痛の原因 第1位 下腿のねじれ】あなたの外アーチは大丈夫?実は外のアーチが一番大事#048

2025年11月19日

 

 

【膝痛の原因 第1位 下腿のねじれ】あなたの外アーチは大丈夫?実は外のアーチが一番大事#048

はじめまして。さかとう整骨院(大阪市都島区)院長の阪藤です。今回の記事では「膝のねじれ(いわゆる2-in-2-out)」の原因となっていることが多い「外側アーチ(外のアーチ)」と、特にその基礎となる骨である立方骨(cuboid:キューボイド)について分かりやすく説明し、家庭でできるセルフケアの方法を丁寧に解説します。

膝痛で来られる方を診ていると、膝自体の問題と思い込んでいるケースが多いのですが、原因は足底、足首、股関節などの連鎖が関与していることが非常に多いです。特に「外側アーチ」が崩れると、足全体のバランスが崩れ、結果として膝への負担(内側にねじれる力や外反方向の力)が増大します。

目次

外側アーチ(外のアーチ)とは何か?

足底には「内側縦アーチ」「外側縦アーチ(外側アーチ)」「横アーチ(前足部の横)」の三つのアーチがあります。その中で私が臨床で最も重要視しているのが外側アーチです。外側アーチは足の外側を支える「柱」として働き、体重の分散や衝撃吸収の役割を持ちます。

外側アーチが崩れる(潰れる)と、体重のかかり方が偏り、足首が内側に倒れやすくなる、膝が内側にねじれる(内旋)→膝の外側や内側に不自然なストレスがかかりやすくなる、といった一連の不調が出てきます。

立方骨(キューボイド)が果たす役割

立方骨は外側アーチの「もっとも高い部分」に位置する小さな足根骨で、外側アーチ全体の土台になっています。多くの方は立方骨という言葉を聞いたことがないこともありますが、この骨が正常な位置を保てているかどうかがアーチ形成に大きく影響します。

「立方骨が落ちる=外側アーチが潰れる」

立方骨が位置異常(下方に沈むなど)を起こすと、足底全体のバランスが崩れて内側に重心が寄り、内側アーチや横アーチまで影響を受けます。結果として足が内側に倒れ(オーバープロネーション)、膝が「内へ・外へ(いわゆる2-in-2-out)」のねじれを起こしやすくなるのです。

外側アーチが崩れると起こる具体的な症状

  • 膝の内側(または外側)に痛みが出る

  • 膝のねじれ(歩行時の膝の不安定感)

  • 外反母趾・内反(足のアライメント異常)

  • 足底や趾の痛み、タコ、モートン病(中足骨頭部の問題)

  • 成長期における足の痛み(たとえばセーバー病など)

これらの症状は単独で起きることもありますが、外側アーチの崩れが背景にあることが多く、足底からのアプローチを行うと改善が見られることが多いです。

自宅でできるセルフケア:立方骨を持ち上げる3ステップ

ここからは実際に私が患者さんに指導している簡単なセルフケアを紹介します。用意するのはテニスボール一つだけ。手順はシンプルですが、継続することが重要です。

ステップ1:立方骨の位置を確認する

立方骨は小指側の外側にあり、少し前方(中足部寄り)に骨の出っ張りがあります。まずは座った状態で触診してみてください。小指側の付け根から少し後ろ(踵寄り)に指を滑らせると、凹みと出っ張りが感じられる箇所があり、そこが立方骨の位置です。

ステップ2:テニスボールで下から押し上げる(約30秒)

座ったまま、確認した立方骨の真下にテニスボールを当てます。体重を少しかけながら外側の前方(踵の前あたり)を押しつけるようにして、30秒ほど圧をかけます。強く押すと神経が感じられ、ビリッとすることがありますが、我慢できる範囲で行ってください。

ポイントは「ただ押す」だけでなく、軽く膝を内側に入れるようにして圧をかけること。これによってより立方骨の下方からの押し上げが得られます。

ステップ3:小指の動きを使ってアーチを上げる

立方骨は小指側の中足骨と連動しています。つまり小指の動きを改善すると立方骨を相対的に上げることができます。具体的には以下の順序で行います:

  1. 小指を「曲げる」動作(中足部で押すように)

  2. 小指を「広げる」動作(できるだけ拡げる)

  3. 再度テニスボールで立方骨下を押しながら、小指を曲げて押し込む

この一連の操作を数回(1セッションで3~5回)、1日に2~3セット行うのがおすすめです。最初は指が固くて広げにくいかもしれませんが、少しずつ可動性が増します。

立って確認:重心の変化を感じる

セルフケア後は必ず立って重心の変化を確認してください。立方骨を持ち上げると、体重が外側(小指側と薬指側)に少し移り、足底の荷重が「親指の付け根」「踵の少し前の外側」「小指の付け根」の三点(カメラの三脚のようなイメージ)で安定する感覚が得られます。このバランスが整うと膝の負担が軽減されます。

どれくらい続ければ良い?効果はいつ出る?

個人差はありますが、多くの方は継続して数日~数週間で歩き方や立ち方の変化を感じます。私のクリニックでは週単位での評価を行い、必要に応じて手技療法や全身の調整を組み合わせています。セルフケアだけで改善する場合もありますが、慢性的なケースや複数部位の連鎖がある場合は専門家の診察をおすすめします。

注意点・専門家に相談すべきケース

  • 強い痛み、腫れ、熱感がある場合はセルフケアを中止し医療機関へ。

  • 足底にしびれや持続的な刺すような痛みがある場合は神経関係の診察が必要なことがあります。

  • 足の形自体(極端な偏平足や外反母趾など)が強い場合は、インソールや装具療法が有効なことがあります。

まとめ(臨床での一言)

膝痛は膝だけを見るのではなく、足底—足首—股関節—骨盤といった連鎖を考えることが重要です。特に外側アーチと立方骨の位置は、膝にかかる負担を左右する大きな要素です。今回ご紹介したテニスボールを使った簡単なセルフケアは、多くの方にとって取り組みやすく効果が期待できる方法です。ぜひ毎日の習慣にしてみてください。

もし「自分でやってみたけれどよくわからない」「変化がない」「痛みが強い」という方は、全身のバランスを含めた専門的な評価と治療を受けることをおすすめします。当院でも足底圧測定(ピロスコープ等)を用いてビフォー・アフターを確認しながら施術していますので、気になる方はご相談ください。

FAQ(よくある質問)

Q1:テニスボールが痛すぎる場合はどうすれば良いですか?

A1:無理に強い痛みを我慢して行う必要はありません。柔らかめのボール(ソフトテニスボールやフォームローラーの柔らかい部分)に替える、圧を弱めて短時間から始めると良いです。

Q2:毎日やっても大丈夫ですか?

A2:基本的には毎日行って問題ありません。ただし痛みやしびれが出た場合は中止し、専門家に相談してください。

Q3:立方骨の位置が戻らないときは?

A3:立方骨の位置が戻らない、あるいは足全体のアライメントが大きく崩れている場合は、徒手療法やインソール、運動療法などを組み合わせる必要があります。整形外科や信頼できる整骨院での評価を受けてください。

Q4:子どもの膝の痛みにも効果がありますか?

A4:成長期の膝の痛み(成長痛、セーバー病など)にも足底バランスの改善が有効なことがあります。ただし年齢や症状によっては医師の判断が必要なので、まずは受診をお勧めします。

最後に

この記事が、膝痛や足の不調に悩む方の一助になれば嬉しいです。質問やご相談があればコメントやLINEでお問い合わせください。継続は力になります。まずは今日からテニスボールで立方骨の押し上げを試してみましょう。