【ひざ痛】湿布って効果あるの?どの湿布がいいの?#124

2025年11月19日

 

【ひざ痛】湿布って効果あるの?どの湿布がいいの?#124

こんにちは、さかとう整骨院の阪藤です。今回は「湿布(シップ)は本当に効くのか」「どの湿布を選べばよいのか」「貼るときの注意点や効果的な貼り方」について、臨床経験とエビデンスを交えて分かりやすく解説します。動画でもお話ししている内容を読みやすい形にまとめましたので、ひざの痛みに悩んでいる方はぜひ最後まで読んでください。

目次

まず結論:湿布は“ある程度は”効果があるが、根本治療にはならない

よく「湿布は気休めでしかない」と言われますが、それは半分正しく、半分誤解でもあります。急性の炎症や打撲、捻挫などで熱感や鋭い痛みがあるときには、湿布の薬剤が皮膚から組織深部まで到達し、痛みや炎症を抑える効果が期待できます。一方で、長年の変形性膝関節症や軟骨摩耗など、構造的な異常が原因の慢性的な痛みを“治す”ことは湿布だけでは難しいです。

実際に北海道大学で行われた研究では、手術予定の患者に対して経口薬群と湿布群を比較したところ、湿布使用群の膝組織に薬剤成分が到達していたという報告があります。つまり湿布の薬効成分は表面だけでなく深部にも届くことが示唆されています(急性炎症に有効)。

急性痛と慢性痛での使い分け

湿布は急性の炎症(打撲後、捻挫直後、急な痛みの発生)に非常に有効です。熱感や腫れが強いときに一時的に痛みを抑え、日常生活を送りやすくする効果があります。しかし、長年の変形や繰り返す摩擦が原因の慢性痛では、湿布だけで根本改善することは期待できません。炎症は一時的に落ち着いても、構造上の原因が残っていれば再発します。

市販の湿布と病院で処方される湿布は何が違うのか

患者さんから「病院でもらう湿布の方が効く気がする」という声をよく聞きます。成分を見ると、市販(OTC)と処方薬の湿布に使われる主要成分はほとんど同じで、ロキソプロフェン系やケトプロフェン系などが含まれます。

  • 成分は似ているが、濃度や持続時間、貼付材(テープの素材)に差がある場合がある。

  • 病院処方だと保険が使えるので費用負担が少ないケースがある(ただし制度変更の影響あり)。

2026年以降はOTCとほぼ同じ成分の湿布が保険適用外になる動きがあり、病院での処方・保険適用の扱いが変わる可能性があります。将来的に湿布に頼らない体づくりの重要性が高まるでしょう。

湿布の種類とそれぞれの特徴

市販・処方含め、代表的な湿布を紹介します。

  • ロキソニンテープ(ロキソプロフェン系):鎮痛成分が皮膚から届きやすく、炎症や鋭い痛みに効果的。市販でも入手可能。

  • モーラステープ(ケトプロフェン系):古くからあるテープ。注意点として光線過敏(光に当たると発疹が出る)を起こすことがあるため、長時間の貼付や露出部位への使用は注意。

  • ロコアテープ:病院で処方される強めのテープで、使用枚数に制限(例:1日2枚まで)などの規定がある場合が多い。

  • ボルタレンテープ、バンテリン、サロンパスなど:種類は多く成分や感触が異なるが、基本的には鎮痛・消炎目的。

貼ったときに「冷感(メントール)」を感じるものと「温感(トウガラシエキス等)」を感じるものがありますが、成分そのもの(消炎鎮痛成分)はほぼ同じで、表面の感覚を変えているだけです。季節や肌の好みに合わせて選んでください。

皮膚トラブルと過剰使用のリスク

湿布を長期間、同じ場所に繰り返し貼ると皮膚が弱くなり、剥離時に表皮がダメージを受けることがあります。毎日のように同じ部分に貼り続けると、微小な擦り傷や炎症が起き、細菌感染を引き起こすリスクも高まります。また前述のようにモーラステープは光線過敏を起こすことがあるので、首や露出部位に長時間貼る際は注意が必要です。

湿布を使う際の実践ポイント(最も重要)

効果を引き出し、皮膚トラブルを減らすための貼り方は非常に大切です。ここでは実際に私が患者さんに指導している貼り方を詳しく説明します。

基本の原則:関節は“伸ばした状態”か“曲げた状態”で貼るかを使い分ける

関節は伸ばしたときと曲げたときで皮膚が動きます。だから貼るときの姿勢でテープの負担が変わります。

  • ひざ前(表側)に貼るとき:ひざを曲げた状態(最大に皮膚が伸びている状態)で貼ると良い。曲げた状態で貼ると、伸ばしたときに適度にしわができ、エッジの食い込みや剥がれを防げます。

  • ひざ裏(膝窩)に貼るとき:逆に、ひざ裏は伸ばした状態で貼ると次に曲げても剥がれにくくなります。

要するに「貼る場所の皮膚が最も伸びている状態で貼る」と、その後の動作でテープが引っ張られてエッジで摩擦を起こす可能性が減ります。

貼る頻度と時間

製品によりますが、一般的なテープタイプは1日1回、貼り替えが目安のものが多いです。12時間持続タイプのものは1日2回貼る場合もあります。入浴後に皮膚をよく乾かしてから貼るのがベストです。

貼る量は多ければ良いわけではない

多く貼れば鎮痛効果が上がるわけではありません。むしろ皮膚に負担がかかり、かぶれや感染のリスクが高まります。痛みが強いときは睡眠を優先させるために一時的に使用するのはありですが、常用は避け、1〜2枚を目安にしてください。

湿布だけに頼らない:根本的な対策を考える

湿布はあくまで一時的な鎮痛手段です。特に変形性膝関節症や軟骨摩耗など構造的な問題がある場合は、体全体のバランス(股関節や足首の可動性、筋力バランス)を整えるリハビリや手技療法が必要です。我々のような治療院や整形外科で、検査と適切な治療計画を立てることを強くおすすめします。

実際によくある質問(FAQ)

Q1:湿布は炎症を“治す”ことができますか?

A:短期の炎症(打撲や捻挫)には有効に働きますが、変形や摩耗など構造的問題を根本から治すことはできません。根本治療にはリハビリや手技、場合によっては整形外科的治療が必要です。

Q2:どの湿布が一番効きますか?

A:成分的にはロキソプロフェン系、ケトプロフェン系など主要成分は似ています。個人差や肌の相性、冷感・温感の好みによって選んでください。強めの処方薬(例:ロコアテープ等)は医師の指示に従い使用枚数制限を守ってください。

Q3:同じ場所に毎日貼っても大丈夫ですか?

A:長期間同じ場所に繰り返し貼るのは避けた方が良いです。皮膚のバリアが剥がれてかぶれや感染を起こすリスクがあります。貼る場所を変えたり休ませる日を作ることをおすすめします。

Q4:夜、痛くて眠れないときはどうすればいい?

A:睡眠は治癒のために重要なので、痛みで眠れない場合は一時的に湿布や内服の鎮痛薬を使ってでも睡眠をとることを優先してください。その後、原因の治療に取り組むことが大切です。

まとめ — 湿布は「道具」:正しく使えば助けになるが万能ではない

湿布は正しく使えば急性の痛みや炎症を抑え、日常生活を助ける有効なツールです。ただし、慢性の構造的痛みを根本から治すことはできません。貼り方(関節の伸縮に合わせて貼る)、貼る頻度、肌のケアを守って賢く使いましょう。

また、2026年以降の制度変更を見据え、湿布に頼らない体づくり(筋力・柔軟性・バランスの改善)を早めに始めることを強くおすすめします。必要があれば当院へご相談ください。LINEやウェブから予約が可能です。

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