【ひざ痛の人へ】ヒアルロン酸注射より、この足振り体操がオススメ #042
2025年11月19日

【ひざ痛の人へ】ヒアルロン酸注射より、この足振り体操がオススメ #042
こんにちは。さかとう整骨院(大阪市都島区)の阪藤です。本記事では、当院の動画でお話しした「ヒアルロン酸注射の効果」と「自宅でできる足振り体操(膝ブラブラ体操・足ブラブラ体操)」について、臨床での経験を交えながら分かりやすく解説します。注射を受けるべきか迷っている方、注射だけに頼らず自分でできるケアを知りたい方に向けて書きました。
目次
ヒアルロン酸注射の目的と性質
病院でヒアルロン酸注射をすすめられる理由は単純です。変形性膝関節症などで軟骨がすり減り、骨と骨が擦れ合う際に痛みが出ると、関節の潤滑やクッションが不足します。ヒアルロン酸は関節内に注入して「滑らかさ」と「クッション性」を一時的に補う役割を果たします。
ポイント:ヒアルロン酸は「滑らかに動かす」性質と「衝撃を吸収する」性質の両方を持つ粘性のある液体です。
例えるなら「中に石が入ったポンプ」のような性質で、速い力が加わると跳ね返してクッションになり、ゆっくり動かすと滑るように関節を動かしてくれます。また、炎症を抑えて痛みを和らげる作用も期待できます。
滑膜と滑液の働き:問題の本質はここにある
重要なのは、膝の中で滑液(関節液)をつくる「滑膜(かつまく)」の働きです。滑膜は常に新しい滑液を分泌し、古くなった滑液を吸収・排出することで関節内の代謝を保っています。しかし、加齢や関節の変形により滑膜の働きが落ちると、滑液の分泌と排出のバランスが崩れます。
滑膜の働きが弱まった状態にヒアルロン酸を注入すると、確かに一時的に滑らかさは戻りますが、やがてそのヒアルロン酸も古くなり、滑膜がうまく更新・排出できないままだと、関節内に「古い液体」が滞留することになります。例えるならエンジンオイルを交換せずに黒く汚れたままにしておくようなものです。
ヒアルロン酸注射は“一時的な対症療法”である
つまり、ヒアルロン酸注射は痛みや動きの改善に役立つことがある一方で、滑膜自体の機能障害を根本から治すわけではありません。結果として、繰り返し注射に頼る生活になりやすいという側面があります。
では、どうすればいいか? — 滑膜を元気にするには“動かすこと”が近道
滑膜の働きを取り戻すには、関節内の代謝(分泌と排出)を促すことが大切です。そのためにおすすめしているのが「足振り体操」です。強い筋トレではなく、関節の隙間(関節腔)を開きながら、滑膜に刺激を入れて滑液の循環を促す優しい運動です。
具体的な体操:膝ブラブラ体操(膝を軽く振る)
やり方は簡単です。仰向けでも座っても行えます。
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両手を膝の後ろに置くか、膝の近くで支えます。
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力を抜いた状態で膝を前後にゆっくり振ります(30秒程度)。
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反対方向(左右)にも同じように30秒ずつ行います。
ポイントは「力を抜く」こと。力を入れて無理に動かすと関節が収縮して逆効果になります。テレビを見ながらでも、ベッドで起き上がる前にでも行える簡単な体操です。
具体的な体操:足ブラブラ体操(台に片足を乗せて振る)
次は立位で行うバリエーションです。底一段の階段や小さな台を使います。
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台の一段目に片足を乗せます(高さは家庭の一段分程度でOK)。
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腰、膝、足首の力を抜き、足を前後または斜め方向にゆっくり振ります(30秒)。
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反対の足も同様に行います。
こちらも支持物(手すりや壁)を持ちながら行ってください。踏み外しや転倒に注意し、無理をしないことが重要です。
体操の頻度とタイミング
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1回あたり左右それぞれ30秒ずつを目安に行う。
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一日に2〜3回を目標に、朝起きたとき、長時間座った後、寝る前などに実施。
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痛みが強い急性期は無理をせず、痛みが落ち着いてから始める。
注意点:いつやってはいけないか・病院に行くべき目安
以下の点には注意してください。
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鋭い痛みや腫れ、発赤があるときは無理に体操しない。
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運動中に激痛が走る場合はすぐ中止し、専門医に相談する。
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既往症(手術歴・感染症など)がある場合や不安がある場合は、始める前に医師・理学療法士に相談する。
実際の臨床で感じること(当院の立場)
当院に来られる多くの患者さんは、サプリや注射を併用されている方が多いです。注射で一時的に楽になる方もいますが、「根本的に自分の関節を元気にする」にはやはり日々の適切な刺激(体操)が重要です。
滑膜を活性化し、関節内の代謝を促すことができれば、滑液の質や量も改善しやすくなります。結果として注射に頼る頻度を減らせることも期待できます。
FAQ(よくある質問)
Q1:ヒアルロン酸注射は全く意味がないですか?
A:いいえ。症状の緩和や動かしやすさを一時的に取り戻す意味はありますが、滑膜の機能低下を根本から改善するものではありません。短期的な痛みの改善を目的に使うのは有効ですが、長期的には体操などのセルフケアが重要です。
Q2:体操はどれくらいで効果が出ますか?
A:個人差がありますが、数週間から数ヶ月続けることで「動きやすさ」や「痛みの頻度」に変化が出ることが多いです。継続がカギです。
Q3:毎日やっても大丈夫ですか?
A:はい。ただし痛みの強い日は無理をせず、痛みが落ち着いた日に行ってください。1日2〜3回を目安に続けると良いです。
Q4:注射と体操は併用しても良いですか?
A:併用は可能です。注射で痛みが軽くなったタイミングを利用して、体操を開始すると滑膜の回復を促しやすくなります。
まとめと当院のご案内
ヒアルロン酸注射は確かに役立つ場面がありますが、根本改善を目指すなら滑膜を元気にするセルフケアが重要です。今回紹介した「膝ブラブラ体操」「足ブラブラ体操」はどちらも短時間ででき、習慣化しやすいのでぜひ毎日のルーティンに取り入れてみてください。
当院は完全予約制で、一人ひとりに合わせた施術を行っています。体操のやり方がわからない、膝の状態を専門家に診てほしい、という方はお気軽にご相談ください(電話・LINEでの予約も可能です)。
この記事が参考になった方は、ぜひ実践してみてください。ご不明な点があればコメントやお問い合わせでご相談ください。
補足
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急性の炎症(熱感・腫脹・強い痛み)があるときは自己判断で体操を行わない。
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体操中は「力を抜く」ことを常に意識する。
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ご自身の状態に不安がある場合は、専門医や理学療法士に相談すること。
最後までお読みいただきありがとうございました。あなたのひざが少しでも楽になりますように。









