ひざ痛の原因は足裏にあることが多い──足裏マッサージと3つのセルフケアで変形性膝関節症を和らげる方法#138

2026年01月4日

膝の痛みが続く人の中には、実は足裏のアーチがうまく働いていないことが原因になっているケースが少なくありません。足底には3つのアーチがあり、それぞれが歩行時の衝撃吸収や膝関節の安定に重要な役割を果たします。ここでは、足裏の構造を分かりやすく説明し、簡単にできるセルフマッサージとトレーニングを紹介します。日常に取り入れやすく、継続することで膝の負担を減らすことが期待できます。

目次

足裏のアーチを知る:なぜ膝に影響するのか

足には内側縦アーチ(母趾側)外側縦アーチ(小趾側)、そして横アーチ(前足部を横切るアーチ)の3つの主要なアーチがあります。正常な足では、母趾側と小趾側がしっかりと地面を支え、前方の横アーチが弾力として働きます。

しかし、外側または前足部のアーチが崩れ、母趾や小趾でしっかり押せないと、体重の支え方が変わり、足幅が不安定になります。特に第2趾・第3趾の部分に凹みやタコができている場合、その付近が過度に沈み、地面との接地が偏ります。その結果、足底が左右に揺れやすくなり、膝や足首に余計な負担がかかるようになります。

まずはチェック:自分の足裏がどうなっているか確かめる方法

  • 床に立って母趾と小趾を意識して押してみる。親指と小指で「つまむ」ような動きができるか確認する。

  • 濡らした足で紙やプランクに立ち、足跡を確認する(ペドスコープや簡易的な足跡チェック)。第2・3趾部分が著しく沈んでいると要注意。

  • 足の横幅が左右で大きく異なる、片方だけぐらつく感じがあるなど、不安定さを感じるか確認する。

セルフケア前の前準備:足裏をほぐすマッサージ

足裏の筋や皮膚が長年の習慣で硬くなっていることが多く、まずはしっかりとほぐすことが先決です。入浴後など血行が良いときに行うと効果的です。

  1. 薄手の滑り止め付き手袋や円形のゴムマットを使うと行いやすい。なければ素足でOK。

  2. 足の指一本一本を軽くつまんで回す。指の付け根の骨をイメージしながら、指の間をほぐす。

  3. 親指の付け根や小指側、前足部の横アーチあたりを重点的に押し揉む。痛気持ちいい強さで、深部の筋に届くように行う。

  4. 指の骨と骨の間、深く「つかめそう」なポイントを見つけたら、その位置を軽く押さえつつ動かす。引っかかりを感じたら短い休憩を挟む。

  5. 手で揉むだけでなく、反対の足や床を使って押し付けるようにしても効果あり。

足裏トレーニング:強化すべき3つの動き

マッサージで可動域を少し取り戻したら、次は筋トレです。ポイントは足の細かい筋肉を使うこと。ふくらはぎの力だけに頼らず、足底の小さな筋肉を意図的に働かせます。

1. 母趾球の引き寄せ(親指の付け根を使う)

足を伸ばした状態で親指の付け根(母趾球)を軽く床に押しつけ、その部分を手前に引き寄せるように力を入れます。親指を鉤にして引き寄せるイメージで10回を1セット。ふくらはぎを使わないように注意。

2. 斜め方向の収縮(走るときに使う筋)

親指側から小指側へ斜めに走る筋を意識して、床に押し付けながら内側に引く動きを行います。手でその筋を支えて抵抗をつけると効きやすいです。弱い筋肉なので無理せず、5〜10回を目安に。

3. タオルギャザー(タオルを足でたぐる動き)

椅子に座り、膝を伸ばして行うと効果が高い。足先でタオルを掴みながら手前に引き寄せます。膝を伸ばすことで踝やふくらはぎに頼らず、足底の筋だけを使うことができます。最初は短時間(10秒程度)を数回繰り返す。

続けるコツと頻度

  • まずは毎日5〜10分、入浴後やリラックスタイムにマッサージと軽いトレーニングを行う。

  • 最初の1か月で変化を実感する人が多い。継続が肝心で、途中でやめると元に戻りやすい。

  • 痛みが強い場合や不安がある場合は無理をせずに医療機関へ相談する。

よくある注意点

強く揉みすぎると皮下組織を痛めることがあるので、痛みの度合いは「痛気持ちいい」程度に抑えてください。筋肉痙攣や強い鋭い痛みを感じたらすぐに中止し、必要に応じて専門家に相談を。

まとめ

膝の痛みを改善するために重要なのは、膝だけを治療するのではなく、足元の基盤を整えることです。足裏のアーチがしっかり働くようになると、膝関節の安定性が増し、痛みが軽減するケースが多く見られます。まずは足裏のマッサージで可動域を取り戻し、3つのセルフトレーニングを毎日の習慣にしてみてください。足の細かい筋肉を取り戻すことで、膝だけでなく冷えやむくみなどの改善にもつながります。

FAQ

足裏のアーチが崩れるとどうして膝が痛くなるの?

足裏のアーチが失われると体重の支え方が偏り、足が左右に揺れやすくなります。その不安定さが足首や膝に余計な力をかけ、関節の負担を増やして痛みにつながります。

どの動きができないと要注意ですか?

親指と小指を寄せる「つまむ」ような動きができない、または第2趾・第3趾周辺が沈みやすく凹みやタコがある場合は要注意です。

セルフマッサージはどのくらいやれば良いですか?

入浴後など血行が良い時間に毎日5〜10分を目安に行ってください。強すぎず、痛気持ちいい範囲でほぐすのがポイントです。

トレーニングの頻度と回数は?

毎日続けることが大切です。1セットあたりは各種目5〜10回、タオルギャザーは10秒を数回を目安にして、徐々に回数を増やしてください。

専門家に相談したほうがいいケースは?

強い鋭い痛みや腫れ、しびれがある場合、日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は専門医に相談してください。慢性疾患や既往症がある場合も医療機関での評価が必要です。