【膝の外側が痛い人へ】たった1分でできるセルフケア:太ももの外側をつまんで膝を曲げ伸ばしするだけ#040

2025年11月19日

 

【膝の外側が痛い人へ】たった1分でできるセルフケア:太ももの外側をつまんで膝を曲げ伸ばしするだけ#040

こんにちは。さかとう整骨院(大阪市都島)の阪藤です。今回は「膝の外側が痛い」方向けに、私が普段患者さんにもお伝えしている簡単なセルフケアを紹介します。動画でも解説していますが、この記事では解剖学的な理由や注意点も含めて文章でわかりやすくまとめました。お手元で安全にできる方法なので、ぜひ最後まで読んで実践してみてください。

目次

膝の外側の痛み:どんな症状?

膝の外側、特に膝蓋骨の外側から大腿外側にかけて痛みを感じる方が増えています。特にランニングや階段の昇降、長時間の歩行で痛みが出ることが多く、「特にぶつけた覚えもないのに、いつの間にか痛くなった」という訴えがよくあります。

原因の解説:腸脛靭帯炎(ITB症候群)って何?

一般的に膝の外側の痛みの代表格として「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」が挙げられます。腸脛靭帯(Iliotibial Band:ITB)は大腿の外側を走る強い線維性の組織で、骨や筋(特に大腿筋膜張筋)と連続しています。

以前は「靭帯が膝の骨に擦れて痛みを起こす」と説明されることが多かったのですが、最近の論文では「摩擦よりも脂肪体(fat pad)の圧迫や炎症による痛みである」との見解が増えてきています。どちらにしても、問題の根底にはITBやその周囲組織が硬くなり、局所に過剰な圧力・ストレスがかかることが関与します。

痛みが出やすい人の特徴

  • 大腿外側の骨(大腿骨外側顆)がやや突出している人

  • 股関節外転(脚を横に開く)筋力が弱い人

  • 骨盤や股関節の使い方に偏りがある人(お尻の筋肉の不活性)

  • 足首や足部の角度が悪く、膝に負担がかかる歩行パターンの人

  • ランニングなど同じ動作を繰り返す人(長距離ランナーに多い)

セルフケア:STEP1 — 腸脛靭帯と筋膜の癒着はがし(つまんで屈伸)

私が簡単で効果的だと感じているのが、太ももの外側を指でつまみながら膝を曲げ伸ばしする方法です。これはITBとその下層にある筋膜や筋肉の「癒着(くっつき)」を剥がし、滑走性を回復させることを目的としています。

  1. 座った状態または椅子に座って、痛い側の太もも外側のラインを人差し指と拇指で挟むようにつまみます(ピンチする)。

  2. ピンチしたまま、ゆっくり膝を曲げ伸ばしします。無理に伸ばし切らず、痛みが強ければ半分の可動域で構いません。

  3. そのまま少し上(大腿中部→大腿上部)へ移動し、同様に10回程度(1セット)行います。全部で5か所くらいを下から上へ順に行ってください。

  4. つまんでいる感覚で「剥がれる」ような軽い引っかかりを感じることがあります。無理に強くつままず、痛みが強い部位は軽くつまんで回数を重ねてください。

目安:各部位で5回〜10回、全部合わせて1分程度で完了します。痛みが強い人は短時間から始め、徐々に範囲を広げてください。痛くない側も同じようにケアすると、左右のバランスが整いやすくなります。

セルフケア:STEP2 — 大腿筋膜張筋(大腿外側)ストレッチ

もう一つ大切なのが、大腿筋膜張筋(Tensor Fasciae Latae:TFL)という筋肉のストレッチです。TFLはITBとつながっており、ここが硬いとITBに余計な張力を与えます。以下の方法は寝たままで簡単にできるストレッチです。

  1. 仰向けに寝て、頭は少し上げた楽な姿勢をとります。足は軽く開いておきます。

  2. 伸ばしたい側とは反対の脚を曲げ、伸ばしたい脚の膝の上に軽く乗せます(上の脚の足首を膝にのせるイメージ)。

  3. そのまま上の脚を外側に押し、股関節の外側~お尻の奥にかけて伸びを感じます。角度を変えると臀部周りの捻りも加わり、別の部分が伸びます。

  4. 姿勢は無理にお尻や腰を上げないようにし、床にぺったりついた状態で行ってください。30秒を目安に、2回程度繰り返します。

このストレッチは硬さが強い人ほど効果を感じやすいです。痛みを感じない範囲で行い、呼吸を止めずにゆっくり伸ばしてください。

注意点と頻度・継続のコツ

  • 痛みが鋭い、腫れや熱感があるときはセルフケアを中止し、専門医の診察を受けてください。

  • つまむ際に強い神経痛(しびれ)が出る場合は無理に続けないこと。軽い痛みや違和感は改善のプロセスで出ることがありますが、鋭い電気的な痛みは注意が必要です。

  • まずは毎日1回、慣れてきたら朝晩の習慣にすると効果が出やすいです。

  • 左右両方行うことで姿勢のアンバランスを整え、再発予防につながります。

このセルフケアで期待できる効果

  • 太もも外側の筋膜の滑走性回復

  • 膝外側にかかる局所的な圧力の軽減(摩擦・圧迫の減少)

  • 股関節周囲(特に大臀筋や外転筋)の柔軟性向上

  • ランニングや歩行時の膝痛の軽減

臨床的な視点:病院で言われることと当院での対応

病院では「腸脛靭帯炎」「腸脛靭帯付着部の炎症」と診断され、安静や投薬、注射が選択されることがあります。ただし多くの場合、原因の一部は筋膜の癒着や筋力バランスの崩れですので、セルフケア+筋力トレーニング(股関節外転筋の強化)や歩行改善を組み合わせると良い結果が出やすいです。

当院では必要に応じて手技での癒着はがし、徒手療法、筋力強化のポイント指導を行っています。自分でのケアで改善が見られない場合や症状が長引く場合は一度ご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1:つまむと痛いのですが、続けていいですか?

A:痛みが鋭い場合は無理をせず軽めに行ってください。刺すような痛みやしびれが出る場合は中止して専門家に相談を。軽い違和感や少しの痛みであれば、回数を少なくして徐々に慣らすのが良いです。

Q2:ランニングを続けても大丈夫ですか?

A:痛みが強いときはランニングのボリュームを落としましょう。セルフケアを行いながらフォームやシューズ、走行距離の調整をすることが重要です。股関節の外転筋(お尻の筋肉)強化も並行して行ってください。

Q3:フォームローラーやマッサージガンより、本当に指でつまむ方が良いのですか?

A:どちらも一長一短です。指でつまむ手技は局所の癒着を細かくはがしやすく、疼痛反応を確認しながら行えます。フォームローラーは面で圧をかけるため、全体の緊張を和らげるときに有効です。状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。

Q4:どのくらい続ければ効果が出ますか?

A:個人差がありますが、毎日1分程度を続けて1〜4週間で改善を感じる方が多いです。急性期は安静・アイシングも併用してください。

Q5:左右差がある場合はどうすれば?

A:痛みのない側もケアすることで左右バランスが整い、痛みの再発防止につながります。まずは両側同じ量を行い、その後痛みの強い方を重点的に行うのがおすすめです。

まとめ

膝の外側の痛み(腸脛靭帯周辺の痛み)は、必ずしも骨と靭帯の単純な摩擦だけが原因ではありません。筋膜や脂肪体の圧迫、筋力バランスの崩れが複合的に関与しています。今回紹介した「太ももの外側をつまんで膝を曲げ伸ばしする」方法と「大腿筋膜張筋のストレッチ」は、どちらも短時間でできて安全性が高く、日常的に取り入れやすいセルフケアです。

もしセルフケアを試しても改善が見られない、より詳しい評価や治療を希望される方は当院までご相談ください。予約はお電話やLINEで受け付けています。日々のケアを続けることで、膝の痛みを減らし快適な日常を取り戻しましょう。