【膝痛】ひざが痛い人は足首を2分振ってみて#031

2025年11月18日

 

【膝痛】ひざが痛い人は足首を2分振ってみて#031
膝の痛みで悩んでいる方へ。実は膝だけをいくら治療しても、足首が硬いままだと痛みがぶり返すことがよくあります。足首は体のいちばん下にある関節で、建物で言えば「基礎」や「土台」のような役割を担っています。今回は足首の構造と、家庭でできる簡単なセルフケアをわかりやすく説明します。短時間のケアで膝の負担を減らし、痛みの改善を目指しましょう。

目次

  • なぜ足首が膝に影響するのか

  • 足首の関節(距腿関節と距骨下関節)とは

  • セルフケア1:距骨下関節のモビリゼーション

  • セルフケア2:距腿関節の動かし方

  • ブランブラン体操(足首を振る運動)実践

  • ポイントと注意点

  • 頻度と期待できる効果

  • よくある質問(FAQ)

なぜ足首が膝に影響するのか

歩くときに地面に触れるのは足の裏です。そのすぐ上にあるのが足関節、つまり足首です。足首の動きが悪くなると、地面からの衝撃や角度のズレを吸収できず、その「シワ寄せ」が上にある膝や股関節に行きます。膝関節は股関節と足首のあいだに挟まれた関節なので、足首の状態に強く影響されます。
わかりやすく例えると、足首が柔らかい人は車でいえばサスペンションの効いた高級車のような乗り心地。地面の凸凹を上手に吸収して膝に振動が伝わりにくいです。逆に足首が硬いと衝撃が直に膝へ行き、痛みの原因になります。
補足として、プロレスの技「ドラゴンスクリュー」を例に出すと、相手の足首を強くひねることで最終的に膝に負担がかかる構造と同じです。つまり足首に起きるわずかな角度の変化が、膝へ大きな影響を与えるということです。

足首の関節(距腿関節と距骨下関節)とは

足首は大きく分けて二つの関節で構成されています。まずは名称と動きの理解から。

  • 距腿関節(きょたいかんせつ / talocrural joint):すねの骨(脛骨)と腓骨の下端と距骨で形成され、主に上下(背屈と底屈)の動きを担当します。つま先を上げたり下げたりする動きがこれにあたります。

  • 距骨下関節(きょこつかかんせつ / subtalar joint):距骨の下にある踵骨(かかとの骨)との関節で、主に横方向の微小な回転(内返し・外返し)を担当します。動きはわずか数度ですが、この「ちょっと」の差が上に伝わると大きな角度変化になります。

模型を見せると分かりやすく、距腿関節は縦方向に良く動き、距骨下関節は横方向に少しだけ動きます。この微小な横方向の遊びが失われると、膝で補正しようとして横からの力が膝にかかりやすくなります。

セルフケア1:距骨下関節のモビリゼーション(30秒〜)

距骨下関節はあまり動かないように思えますが、ちょっとした可動性を取り戻すことで膝への負担を減らせます。方法はシンプルです。座って行ってもよいし、お風呂で温めながら行うと効果的です。

  1. 内くるぶしのすぐ下、凹んだあたりが距骨です。まずはその場所を確認します。

  2. 片手で距骨(内くるぶし下)をしっかり押さえます。

  3. もう片方の手で踵(かかと)をつかみ、内側に閉じたり外側に開いたりするようにゆっくり動かします。

  4. 動きはごくわずかで構いません。目安は30秒程度、痛みが強ければ無理をせず短く行います。

最初は動きにくくても、繰り返すことで徐々に遊びが出てきます。湯船の中で行うと筋肉や関節が温まって動かしやすくなります。

セルフケア2:距腿関節(上下の動き)のモビリゼーション

距腿関節は背屈(足首を上げる)と底屈(足首を下げる)の動きが主です。距骨下関節の処置を行った後、こちらも動かしていきましょう。

  • 座ったり立ったりして、足首を上下にゆっくり動かす。

  • 硬いと感じる場合はお風呂で温める、あるいは優しく揉みほぐしてから動かすと効果的です。

  • 横方向にも軽く動かして関節の遊びを出すようにします。

手で上から押さえて回すように揉み込むように動かしても構いません。ポイントは痛みを出さない範囲で、少しずつ可動域を広げることです。

ブランブラン体操(足首を振る運動)— 1分×左右

最後に紹介するのは、誰でも簡単にできる「足首を振る」運動です。合計2分(片足1分ずつ)で行えるため、習慣化しやすいのが利点です。

  1. 段差に立つか階段の段差に片足だけ出せる場所を用意します。手すりや壁につかまって安定を確保してください。

  2. 膝は伸ばしたままにします。膝を曲げると膝の屈伸運動になってしまうため、足首だけを揺らすイメージです。

  3. 足首の力を抜き、ブランブランと前後や左右、回すように振ります。初めは軽めで構いません。

  4. 左右それぞれ約1分ずつ行います。最初は30秒ずつでもOKです。

実際に振ると、足首周りで「コキコキ」とか骨が当たる感覚が出ることがあります。痛みが強ければ中止してください。動かしているうちに周囲がほぐれて可動域が広がります。
終わった直後は関節周りの力が抜けているため、急に大きな動きをするのは避けてください。まずはしっかりと体重をかけて踏みしめ、足首の安定を確認してから動き出しましょう。

ポイントと注意点

  • 無理はしない:痛みが出たら中止し、軽めに行うか短時間にしてください。

  • 安定確保:片足で行う運動が多いため、壁や手すりを必ず使い転倒に注意してください。

  • 入浴中が効果的:温めることで動きが出やすくなります。湯船で座って行うのも良い方法です。

  • 始めは短く:最初は左右30秒ずつでもOK。慣れてきたら1分ずつに増やしましょう。

  • 終わったら確認:力が抜けた状態で急に動き出すと捻挫などを起こす恐れがあるため、必ず踏みしめてから動いてください。

頻度と期待できる効果

目安としては、朝と夜の1日2回、片足1分ずつ(合計2分)を継続することをおすすめします。毎日続けることで足首の可動域が少しずつ改善し、それに伴って膝への負担が軽くなります。
多くの方が足首の柔軟性を取り戻すだけで膝の痛みが減ったと感じます。ただし、変形性関節症や強い炎症などがある場合は専門家の診察を受けてから行うことが必要です。

足首のセルフケアをやることでどのくらいで膝の痛みが楽になりますか?

個人差はありますが、毎日朝晩続けて1〜4週間で「歩きやすくなった」「痛みが軽くなった」と感じる方が多いです。重度の変形や慢性的な炎症がある場合は、専門家の診察や治療が必要です。

足首のどの部分を押さえれば良いですか?

内くるぶしのすぐ下、少しへこんだ箇所が距骨です。そこを片手で押さえ、反対の手でかかとを持って内外に動かします。

運動中に痛みが出たらどうすれば良いですか?

痛みが強ければすぐに中止してください。軽い違和感は続けながら改善することもありますが、鋭い痛みやしびれが出る場合は専門家に相談してください。

お風呂やプールでやっても良いですか?

温めると関節や筋肉が柔らかくなり動かしやすくなるためお風呂での実施はおすすめです。プールでも水の抵抗を使って安全に行えますが、立つ場所の滑りに注意してください。

毎日何分くらいやるのが最適ですか?

目安は片足1分ずつ、合計2分を朝晩の2回行うことです。最初は30秒ずつでも構いません。続けることが重要です。

最後に

足首は小さな関節ですが、膝の痛みを改善する上で非常に重要な役割を果たします。今回紹介した距骨下関節と距腿関節の簡単なモビリゼーションと、ブランブラン体操を日常に取り入れてみてください。短時間でも続けることで足首が柔らかくなり、膝への負担が減ってきます。
安全に行うことを第一に、もし不安や強い痛みがある場合は専門家に相談してください。毎日の小さなケアが将来の歩行と活動性を大きく支えます。ぜひ今日から始めてみましょう。